あの日　わたしは

福島県大熊町- （爆発は）底から突き上げるようなドン！という１回だけなんですよ。たまたま横に民放のテレビがありまして、そこに１号機が爆発している映像が映ったんですよね。それを見たとき、みんな言葉は出なかったと思う。東京電力福島第一原子力発電所の警備を担当する会社に、２８年間勤めてきた土屋繁男（つちや・しげお）さん。ゲートでの警備や、事務の仕事をしてきました。震災当日、土屋さんは、原発に隣接する警備会社の事務所で、警備員の勤務表を作っていました。激しい揺れに襲われた直後、被害の状況を確認しようと、原発の構内を回ります。原子炉のすぐそばまでいったんですよ、歩いて。で、原子炉を真上から見て、港を見て。午後３時３０分、高さ１５メートルの津波が原発を襲います。タンクが流されたという話を聞いたので。構内がどんなになってるかというのもあったので。