あの日　わたしは

宮城県仙台市- われわれがここに上がってきたときには、周りがもう一面海のような状態。階段室が水浸しになるぐらいに、水位が同じような状態だったんで。当然、道路なんか見えない状態で、一面が真っ黒い水で覆われているという状態でした。仙台市ガス局・港（みなと）工場に勤める牧野 実さん。震災当日、工場の陣頭指揮にあたりました。仙台港にある“仙台市ガス局・港工場”。タンカーで運ばれた原料の液化天然ガスから都市ガスを製造しています。震災当日、牧野さんは、事務所で大きな揺れを感じました。いったんここまで来たんですけど、揺れが強くて、ドアにしがみついて、収まるのを待っていた。揺れが収まると、牧野さんは２階の制御室に向かいます。この時は停電していたものの、自家発電によって、ガスの製造・供給は続けることができました。