あの日　わたしは

宮城県石巻市- トリアージタグ。災害や事故などで多数のけが人が出た際、一人でも多くの命を救うため、けがの重さに応じて医師が患者につけるものです。緑のタグは、すぐに手当てをする必要がない軽傷の人。黄色のタグは、早期に措置が必要な人。赤のタグは、命の危険があり、最優先で手当てをすべき人につけられます。そして、黒。死亡、または命を救える見込みがなく、手当てをする必要がないと判断された人につけられます。ご遺体だけがこちらに運ばれて、どこから来た人なのかも、どういう生活をしていた人なのかも、全く情報もないままにこちらに来て、死亡を確認してという、そういう方も多かったですからね。宮城県の石巻赤十字病院に勤める医師、日下 潔（くさか・きよし）さん。黒のトリアージタグを担当する“黒エリア”のリーダーを務めました。地震発生の直後の石巻赤十字病院です。