あの日　わたしは

岩手県陸前高田市- もう家が流され始まった状態を見て、嘘だろって思いましたもんね。まるで映画か何かの世界。それと、ものすごい音がしたものですから、不気味な。すぐ行動に移しました。これ以上やはり高い所に逃げた方がいいということで。陸前高田市にある寺の住職、古山敬光さん。避難場所に指定されていた寺から、さらに高い裏山へと住民を避難させました。陸前高田市広田町にある、古山さんの寺は、およそ１０メートルの高台にあります。地震発生直後から、相次いで避難してきた住民、およそ３５人は、寺の広間にいました。すごい強い地震だったものですから、皆さん、やはりいつもと違う地震だということで、すぐ避難してきました。市の指定の避難場所になっていますから。異変に気がついたのは、津波が目前まで迫った時でした。ちょうど廊下から海の方をジーッと見ていたんですね。