あの日　わたしは

福島県南相馬市- きちっと挟まれて。うんと挟まれ。何と言っていいんだか分からないぐらい苦しくて。苦しくて苦しくて。いるうち今度、流れていったの。波が引けていったのな。福島県南相馬市の鈴木フミさんです。避難した高台で津波に飲み込まれましたが、がれきに挟まり助かりました。鈴木フミさんの暮らしていた南相馬市鹿島区（かしまく）の港（みなと）地区。海沿いに防潮林が続き、それに守られるように３６軒の家が並んでいました。しかし、津波でそのほとんどが流され、住民のおよそ三分の一にあたる４５人が亡くなりました。鈴木さんは、近所に住む友達２人を、津波で失いました。地震が起きたときも一緒に避難しましたが、津波に対する警戒が足りなかったといいます。地震だとなって、こんなして家の中にはいられないから、外に出て避難すればいいのか。いいんだろうななんて語ったんだけど。