あの日　わたしは

福島県いわき市- 向こうから、打ち流された家が、ドーッと来て、そこまで来ていました。だから、本当にここで1秒ちゅうちょしたら、もう完全にアウト。なんであの時に、すぐに逃げようとしなかったのかね。逃げてろよって言えばね。（おばあちゃんは）階段上がっていたと思うんだよね。俺、逃げてろよって言わないで、行っちゃったからね。だから、それだけが、今でもね、悔いが残るんだよな。福島県いわき市の大谷慶一さん。大谷さんは、親しくしていたおばあさんを助けられなかったことを、今も悔やんでいます。大谷さんは、地震の揺れが収まると、近くに住むおばあさんに、余震が危険だから外に出たほうがいいと、声を掛けに行きました。しかし、津波のことはまったく心配せず、おばあさんを避難させようとは思いませんでした。ちょうど（おばあちゃんの）家が建っていたのはこの辺ですね。Ｑ：ここに住んでいらして。