あの日　わたしは

福島県南相馬市- こっちにすぐに乗って、スピード出していったもの。だって波がグングン迫ってくるし。後ろの家なんか見ている余裕なかったね。波に後ろからついてこられるから。福島県南相馬市で農業を営む林　一重さん。　　　津波が見えてから、車で避難をしましたが、迫りくる津波に追いつかれそうになりました。林さんの暮らす、南相馬市の北萱浜（きたかいばま）地区では、津波が海岸から２キロ以上離れたところまで達し、田んぼは、そのほとんどすべてが水没。住宅の７割に当たる６５軒が全壊しました。地震が起きたとき、林さんは妻と孫娘と一緒に、自宅にいました。しかし、誰も津波が来るとは思っていませんでした。大津波警報は、地震が終わったらすぐぐらいに出たな。何回も話していたから。大津波です、避難してください、避難してくださいって。