あの日　わたしは

福島県いわき市- わあ、大変だと思っていたらば、バリバリってこれ、ここに自動販売機が４台あったんですよ。それが波で流されて。そうしたらこの家が、私が帰っていた家が、上がっていた家が傾いたんですよ。さあ、傾いたと思ったら、足がぬれてきたのね。わあっと思って、もう終わりだなと思ったの。福島県いわき市の森　博さん。海のすぐそばにある自宅で津波に襲われましたが、建物が流されなかったため、助かりました。森さんの暮らす、いわき市岩間町（いわままち）は、江戸時代から続く昔ながらの集落で、およそ２００軒の家がありました。しかし、津波により、地区のほぼ全域が水にのまれてしまいました。　　　そのため、ほとんどの住民が避難生活を余儀なくされました。地震発生後、妻を心配して職場から家に戻ると、家の中は荒れていましたが、妻はすでに避難した様子でした。