福島大学｜「放射性・被ばくリスク問題」における「保養」の役割と課題 [PDF]

31-Jul-2012 本論では、本来であれば閉じ込めておくことが基本であった「原子力発電所由来の人工放射性物質が生活環境に放出され、自然環境の悪化とそれに起因する生活環境の劇的な変容、さらには被ばくによる生命や健康の損傷リスクが予期される問題群全般」を「放射性物質・被ばくリスク問題」と定義し、とくに放射線への感受性が高いといわれる子ども3および、子育てに従事する大人に焦点をあて、（1）子育て世代に不安感が強い要因について検討すること、（2）2011年の春以降、福島市を拠点に開始した「福島の子ども保養プロジェクト」と「わたり土湯ぽかぽかプロジェクト」の二つの事例の立ち上げの経緯と1年間の活動を報告すること、（3）保養プロジェクトの現時点における役割と課題を考察することを目的とする。