福島大学｜地域の窓　大震災 ―わたしたちは何をすればよいのか？[PDF]

3.11東日本大震災からすでに半年以上が経過したが，地震，津波に加えて東京電力第一原子力発電所事故の被害を受けた福島県では，日々，被害が拡大し続けており，復旧・復興に向けた具体的な展望がいっこうに見通せない状況に置かれている。　地域経済の基盤となる農林水産業，工業，観光業が大きな打撃を受けているだけではない。８月25日現在，県外への避難者は5.5万人を超えた。県の推計人口は33年ぶりに200万人を割ったが，夏休みを迎えて小中学生１千人の県外転校が予定されており，人口流出に歯止めがかかっていない。警戒区域，計画的避難区域，緊急時避難準備区域を合わせた面積は，県土の１割を超えており，あらゆる面で，福島県が「縮小」しているのである。