SGRA 関口グローバル研究会｜エッセイ３３１　李 軍「『絆』の中身―震災一年後に思ったこと―」

2012年4月4日 私は去年、渥美財団の関係者と一緒に石巻市に炊き出しのお手伝いをしに行ったことがある。観光スポットの一つである日和山公園にも足を運んだが、そこから見えたがれきの山は今も脳裏に焼きついている。石巻市は、今でも自力で処理するとしたら106年分のがれきが積まれている。すべての都道府県で少しずつ引き受ける総力戦以外には解決の手だてがないと言われているが、「汚染の危険がゼロではない」という理由で拒否され、がれきの処理は一年経ってもほとんど進んでいない。