東日本大震災後の宮城県石巻市雄勝地区における保健福祉医療システム再構築についての調査報告書 [PDF]

東日本大震災の発生直後から、東北大学大学院医学系研究科は被災者の生命と健康を守るために被災地に対する緊急医療支援を行ってきた。震災直後には救急医療を中心としたニーズが主要なものだったが、今後は中長期的な視点で住民の健康を守っていくことが課題となる。しかし被災地では、保健衛生システムが壊滅的な被害を受けており、とりわけ石巻市雄勝町、石巻市牡鹿町の地区では道路・通信の寸断による孤立状態にあったうえに医療機関、医療スタッフが被災しており保健医療システムが崩壊している状態だった。この地域の保健医療システム再構築が最優先の課題と考え、これにたいして東北大学がサポートすることを石巻市に打診し、協定を結んだ。