R・Aさん（６０代）

おにぎり　 いとこが犠牲になりました。いとこは安全な所にいたのですが、海岸近くに住む義理の母の様子を見に行って、二人とも命を落としました。 当時、我が家には１０人住んでいたのですが、親せきや知り合いが時々、避難してきていました。みんなで家事を分担してやりました。私は食事の用意のため、開いているスーパーの噂を聞いて何時間も並びました。外で地面に並べられていた乾電池も買いました。小麦粉が結構すぐ手に入ったので、普段は食べないのですが味噌や砂糖を入れて焼きました。都市ガスではなく、プロパンガスだったので火が使えてよかったです。ごはんもストーブで炊くことができました。近所の肉屋が肉を分けてくれて助かりました。水が止まって皿を洗うことができなかったので、サランラップを利用しました。 知り合いに、おにぎりをよく届けたのですが、ノリをつけないでほしいと言われました。ストーブの上で温めるので、ノリがくっついてしまうからとの理由です。何日もお風呂に入れず、やっと自衛隊のお風呂にも入れてもらえた時はホッとしました。 夜はろうそくでしたので、なるべく早く寝ました。電気を使わずこういう生活が本当はいいのかもしれませんね。 山に近いので、土砂崩れが怖いです。